キリン研究会

2月13、14日に当園でキリン研究会が行われました(開催場所は全国の動物園の持ち回りで毎回変わります)。
キリン研究会は1年に1回行われ、全国の動物園からキリン担当の飼育員や獣医が集まります。
そして、グループワークや研究発表を行いながら、キリンのより良い飼育管理のために様々なテーマで話し合われてきました。
テーマは開催園が決めるのですが、第6回目となる今回のテーマは「環境エンリッチメント(動物の生活をより豊かにするための取り組み)」に決定!!
環境エンリッチメントにはいろいろあるのですが、今回は「食べる」ことに関する環境エンリッチメント。
キリンの主食は木の葉っぱで、舌を使って巻き取るようにして食べます。

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もちろん、大切なのは量・種類ともに豊富な木の葉っぱをキリンに提供することです。
そのために全国のキリンの担当者たちは自分たちで木を切りに行ったり、購入したりしています。
しかし、動物園ではキリンが満足するだけの量の木の葉っぱを用意するのは難しいため、他に牧草や固形飼料なども与えます。でも、そのまま与えるとあまり舌を使わずに食べることができます。
キリンは舌を使って食べる機会が少ないと「柵や壁をなめる」という異常行動が多くなることもあります(それだけが原因ではないことも多くあります)。
そうならないためにフィーダー(動物に合わせて工夫した餌を入れる容器)を使って与えます。
すると、木の葉っぱを食べる時のように舌を使って食べることになり、柵や壁をなめるという異常行動が少なくなったという報告もあります。

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そこで、今回のキリン研究会の内容は…
[1日目]
最初に東海大学農学部 応用動物科学科 動物行動学研究室の伊藤秀一先生によるご講演。
『展示動物のアニマルウェルフェアを考えるために -AW発展の歴史、産業動物での規定、科学的評価法-』と題して、動物福祉についてお話していただきました。

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続いて、当園のキリン飼育とエンリッチメント実践例の紹介。
これまでどのようなフィーダーを作製してきたのか、どれが効果的でどれが効果的ではなかったのかをお話ししました。

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そして、6グループに分かれてフィーダーの考案と作製。
それぞれのグループで、1つずつキリンに効果的なフィーダーを考えて作りました。

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[2日目]
フィーダーの設置と観察。
1日目に作ったフィーダーを当園のキリンの展示場に設置して、キリンが使う様子を観察しました。
設置したフィーダーを使っている様子は、当園のFacebookに動画があります。

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続いて、ふり返り。
「ここが良かった」「ここはもう少しこうした方がよかった」など、各グループで話し合った後に発表し、参加者全員で共有しました。

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今回のキリン研究会では、「キリンが葉っぱを食べる時の舌の動きを牧草や固形飼料を食べる時にも発現することで柵や壁をなめるという異常行動を減らす」「餌を食べることに多くの時間を使う」を目的にフィーダーを作りました。
作られたフィーダーたちは、使用後に改善すべき点がいくつか出てきたので、今は一度外しています。
現在改良中なので、出来上がり次第キリンの展示場に設置予定です。
どんなフィーダーが設置されるのかお楽しみに!!

キリン担当 かわの

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by omutazoo | 2018-02-25 15:07 | 大牟田市動物園

動物園のスタッフ達の日常をあれやこれや、、、


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