2018年 06月 10日
ライオンたちにイノシシをプレゼント?! Wild meǽt Zoo(ワイルド ミート ズー)始動!
※このブログにはイノシシの屠体の画像が含まれます。あらかじめご了承のうえご覧ください。
皆さんこんにちは!
ライオン班の伴です。
今回のブログはちょっと長めですが、動物園が様々な機関や人々と繋がって、新たな領域を開拓する興味深い内容となっていますので、是非最後までお付き合いください。
ライオン班の伴です。
今回のブログはちょっと長めですが、動物園が様々な機関や人々と繋がって、新たな領域を開拓する興味深い内容となっていますので、是非最後までお付き合いください。
以前このブログで紹介した獣害駆除されたシカを動物園のライオンたちに与え、より活き活きとした生活が送れるようにするための試み、「ヤクシカZOOプロジェクト」を覚えていますか?
・ヤクシカZOOプロジェクトの過去のブログ
ライオンたちとシカの骨
http://omutazoo.exblog.jp/26914168/
ヤクシカZOOプロジェクト 第2弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27374281/
ヤクシカZOOプロジェクト 第3弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27833538/
ライオンたちとシカの骨
http://omutazoo.exblog.jp/26914168/
ヤクシカZOOプロジェクト 第2弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27374281/
ヤクシカZOOプロジェクト 第3弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27833538/
獣害問題はとても深刻で、特に福岡県は単位面積当たりの被害額がワースト1位になるほどです。
そこで、ヤクシカZOOプロジェクトをより発展させていくために、新たな団体を作りました。
その名も・・・
非営利団体「Wild meǽt Zoo」(ワイルド ミート ズー)!!
団体名には「野生(wild)と動物園(zoo)が獣肉(meat)を通じて出会い(meet)動物園の新しい価値を創造しながら地域とつながってゆく。」との想いが込められています。
さてさて、今回はこの「Wild meǽt Zoo」に関連したお話です。
6月4日午前。
九州大学リーディング大学院「持続可能な社会を拓く決断科学プログラム」のセミナー「ヤクシカZOOプロジェクトからWild meǽt Zooへ ~地域における獣害問題と動物園の動物福祉をつなぐ新たな実践活動~」に参加しました。
九州大学リーディング大学院「持続可能な社会を拓く決断科学プログラム」のセミナー「ヤクシカZOOプロジェクトからWild meǽt Zooへ ~地域における獣害問題と動物園の動物福祉をつなぐ新たな実践活動~」に参加しました。

低温殺菌処理について説明する細谷先生。
ここでは、Wild meǽt Zooの理事でもある九州大学の細谷先生からのレクチャーの後、大学院生たちと活発な討論が行われました。
6月4日午後。
イノシシやシカなどの食肉処理加工を行っている「浮嶽くじらセンター」(福岡県糸島市)を見学させてもらいました。
イノシシやシカなどの食肉処理加工を行っている「浮嶽くじらセンター」(福岡県糸島市)を見学させてもらいました。

センターの外観。
イノシシの肉は「山鯨(やまくじら)」とも呼ばれます。
イノシシの肉は「山鯨(やまくじら)」とも呼ばれます。
ここでは、Wild meǽt Zooの理事でもある「糸島ジビエ研究所」代表の西村さんに捕獲から加工までのレクチャーを受けました。

熱心に説明する西村さん。
技術的な話だけではなく、「自然から命を頂く」という想いがひしひしと伝わってきました。
6月5日午前。
この日は実際にライオンとトラに初めて与える日です。
低温殺菌処理*を施し、感染症のリスクを少なくするために頭部と内臓は除去した糸島産のイノシシを用意しました。
*低温殺菌処理とは低温での加熱殺菌のことで、ウイルスなどの感染症を予防し、肉質の変化や毛の抜け落ちが少なくなります。

約4kgのイノシシ。
小型のイノシシは食肉には不向きで、あまり利用されていません。

事前の説明を行う、Wild meǽt Zooの代表でもある科学コミュニケーターの大渕さん。
獣害問題と動物園の動物福祉を来園者と一緒に考えるために必要な説明です。
気になる動物たちの反応は・・・


雄ライオンのあさひ。
毛皮に苦戦?したようでしたが、上手に前足で押さえて引きちぎる様子が観察されました。
毛皮に苦戦?したようでしたが、上手に前足で押さえて引きちぎる様子が観察されました。


雌ライオンのリラ。
咥えて走ったり、爪を立てて引っ張ったり、興奮しっぱなしのご様子。
咥えて走ったり、爪を立てて引っ張ったり、興奮しっぱなしのご様子。


雌トラのホワイティ。
奥歯を使って骨までバキッ!と。リラックスした様子で、黙々と食べ進めていました。
奥歯を使って骨までバキッ!と。リラックスした様子で、黙々と食べ進めていました。
3頭とも夕方にはほとんど完食し、普段の餌では見られない行動やじっくり時間をかけて食べる様子が観察されました。
さらに、九州大学の御田先生と九州大学の大学院生の方々のご協力のもと、この給餌の様子をご見学された方を対象にアンケート調査を行いました。
アンケートには授業の一環で訪れた専門学校の方々にご協力頂きました。
アンケートには授業の一環で訪れた専門学校の方々にご協力頂きました。

アンケート調査の結果を眺める大学院生の方々。
おおむね好意的に受け止めていただけたようです。
今回の経験を踏まえて、今後も獣害駆除された動物たちを有効に活用し、動物園の動物たちのよりよい生活を考えていきます。
また、皆さんにこういった取り組みを積極的にお伝えし、一緒に動物と人の関係を考えていきたいと思います。
今回のブログはいかがでしたか?
動物園では様々な機関や人々と協力しながら、動物園の内外の課題に積極的に取り組んでいきます。
Wild meǽt Zooの活動もそのうちの一つです。
動物園には様々な機関や人々が繋がる場として、まだまだ秘められた可能性がありそうですね!
動物園では様々な機関や人々と協力しながら、動物園の内外の課題に積極的に取り組んでいきます。
Wild meǽt Zooの活動もそのうちの一つです。
動物園には様々な機関や人々が繋がる場として、まだまだ秘められた可能性がありそうですね!
当日集まったWild meǽt Zooのメンバーたち。
ライオン班 ばん
・Wild meǽt Zoo フェイスブック
https://www.facebook.com/Wild-me%C7%BDt-Zoo-235443356997744/
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・九州大学決断科学プロクラム ホームページ
http://ketsudan.kyushu-u.ac.jp/
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・糸島ジビエ研究所 ホームページ
http://gibierlab.jp/about/
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・糸島ジビエ研究所 Facebook
https://www.facebook.com/gibierlab/
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・科学コミュニケータ― 大渕希郷さん ホームページ
http://www.sky.sannet.ne.jp/masato-oh/
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by omutazoo
| 2018-06-10 14:37
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