2021年 02月 04日
シャムケンありがとう
1月28日の午前11時30分ごろにヤギのシャムケン(メス/15歳以上 生年月日不明)が死亡しました。
死因は老衰でした。
数年前から両前肢と股関節が変形性関節症(関節の軟骨がすり減り痛みを伴う症状)になっており、投薬による痛みの緩和や少しでも悪化を防ぐためにマッサージを行っていました。
しかし、寒い日が続いた年末年始辺りから症状が日に日に悪化してしまい、座ったままの生活が続いていました。座っている時間が長くなったため、お腹の動きが悪くなってしまい、排泄がうまくできないこともありました。そんな生活が続いても、スタッフが近づくと顔を上げ、大好きなZC(草食動物用ペレット)を見ると目が輝き、自力で立とうとする姿が見られました。
亡くなった日の朝、寝室で倒れている姿を発見し、獣医師と飼育担当者で起こして治療等を行いました。水やZCを渡すと飲食し、一時は口回りの血色も良くなり排泄もしたことから、今夜はどういうケアをしようかと話していたくらいでした。
こんなにも早くお別れがくるとは思っておらず、未だにヤギ舎を覗けばワラの上に座って大好きなZCを待っている姿が見られるのではないかと思ってしまいます。
シャムケンは、とても人懐っこくて、ごはんが大好きで、いつも私たちスタッフが食べ物を持って入ると、一目散に駆け寄ってくる食いしん坊でした。
今でもあの「ごはんください」と訴えるような眼差しが、忘れられません。

また、とても優しい性格でクサヤギ(オス)と仲良く寄り添って休んでいた姿もとても印象的でした。いつもぴったりくっついてヒーターの下で暖を取り、時にはクサヤギの背中に顎を乗せてまったりとしていた姿が、担当スタッフみんなをほんわかと温かな気持ちにさせてくれました。最期まで、今まで過ごしてきたヤギ・ヒツジたちと穏やかな時間を過ごせたのかなと思っています。



「シャムケン」という不思議な名前のおかげで、皆様からたくさん名前を呼んでいただき、また足を痛めてからは一生懸命歩く姿をご覧になられたお客様から「がんばれ」などの励ましの言葉をかけて頂きました。シャムケンのことを優しく見守ってくださり、本当にありがとうございました。
また、死亡した翌日にFacebookに出しました訃報のお知らせには、たくさんの反応と温かいお言葉を頂きましてありがとうございました。
シャムケンに最後まで寄り添っていたクサヤギを心配してくださる温かいメッセージも頂きましたので、少しだけ最近のクサヤギの様子もお伝え致します。
シャムケンが死亡した当日はいつも夜一緒に寝ていた寝室へと入ると、どこか寂しいような感じがしました。しかし、その日の夜からもう1頭のヤギ(ビーンズ/メス)や、ヒツジたちが隣にいてくれる様子が見られ、スタッフ一同少しだけホッとしています。


最後に、シャムケン、本当にありがとう。
そしてお疲れ様でした。ゆっくり休んでね。
クサヤギをはじめヤギ・ヒツジ、そして動物園のみんなを見守っててね。
担当スタッフ一同