5歳になるモルモットの健診を行いました

こんにちは！

獣医師のすえひろです。

当園には75頭のモルモットが暮らしています。

（モルモット舎の外観）

今回は5歳になるモルモットたちの健康診断を行ったので、その様子を一部ご紹介します。

健康診断は、病院で行っています。

検査の内容は視診、触診、聴診、口腔内チェック、レントゲンです。

必要に応じてエコー（超音波）検査をすることもあります。

（健診待ち中のモルモットたち）

この日はセリ、かすみ、ねぎ、すみれ、さくら、ゆず、なでしこの7頭の検診の日でした。

こころなしかみんなドキドキして見えます。

１頭１頭、順番に検診を行っていきます。

（なでしこの口の中をみている様子・伸びすぎず形もきれいでした）

今回はレントゲンでかすみ、セリの２頭に問題が見られました。

いったい何が問題だったのでしょうか。

2頭のレントゲン写真を見てみましょう。

（かすみのレントゲン写真・ヒントは矢印）

（セリのレントゲン写真・ヒントは矢印）

写真の矢印の先に白い塊が見えると思います。

これは尿道に結石ができていることを示しています。

結石ができるとそれが原因で痛みや血尿・膀胱炎を発症することや、そのために食欲が落ちてしまうことがあります。

まだこの２頭は症状は出ていませんが、早めに治療を行うことにしました。

治療方針として、結石が小さいことから、

①排泄時に尿と一緒に出ることを期待し皮下補液の実施（補液で排泄を促します）

②尿路結石・膀胱炎の予防に効果のある動物用サプリメントの内服
の二点を検討しました。

（皮下補液中のかすみ）

結果は、、、

セリは3日間皮下補液を実施した効果が現れ、尿と一緒に石が排泄されたようでした。

かすみはまだ石が残っていましたが尿道の出口のすぐ手前まで落ちてきてくれていたので、麻酔をしてすぐに摘出することができました。

2頭の治療は無事終了。

治療中は分けて飼育していましたが、これで群れに戻すことができました。

よかったよかった。

普段元気に過ごしており、定期的な体重測定では問題のない個体でも、5歳になると何らかの病気が出てくることがあります。

そのため、健康診断を定期的に実施し、病気の早期発見をすることで、少しでも早く治療を開始して快適に過ごしてもらえるよう努めていきたいと思います。

獣医師：すえひろ