2021年 09月 25日
ヨータが死亡しました
9月13日の朝、ヒツジのヨータが死亡しました。
2007年生まれの14歳でかなりの高齢でした。
死因は心不全でした。
飼育員からも一緒に暮らしているヤギ・ヒツジからも、お客様からも愛されていたヨータとの今までを振り返りたいと思います。
ヨータの性格は、とてもおおらかでした。
ヒツジの中では唯一のオスでしたが、他の個体に頭突きをしたりすることもなく、心が広く、ゆったりとしているところをよく見かけました。
そのためか、ヨータの側にはヒツジたちが集まっていることが多くありました。
でもごはんの時間には、我先に…!と言わんばかりに準備をしている飼育員のところに急ぎ足で寄ってきていたことを
思い出すと、決して「おおらか」とは言えないかもしれませんね。
また身体が大きく、とても存在感がありました。
よく園路側のフェンスにもたれかかってお昼寝をしていることが多かったので、多くのお客様に親しんで頂いたのではないかと思います。
毛刈りトレーニングにも、積極的に参加してくれました。
ヒツジに参加不参加を決めてもらい、飼育員がヒツジを倒したり捕まえたりせずに毛を刈るというトレーニングです。
他のヒツジたちよりもとても積極的で、一番に刈れるようになりました。
そんなヨータが居ないことに寂しさを感じています。
ヨータは、約1年程前から体調を少し崩していました。
最初の頃は体調を崩しているとはいえ、食欲もあってよく動き、動物の体調を知る指標となる排せつ物の状態も良好でした。
しかし、時折ゼエゼエという呼吸音が聞こえ、ひどい時には少し離れたところで掃除をしていても呼吸音が聞こえるほどでした。
聴診や症状などから心臓の病気を疑い、投薬治療を行ってきました。その薬もしっかり飲んでくれて、少し症状も緩和されました。
定期的にレントゲン検査や、お客様からの募金で購入したパルスオキシメーター(血中における酸素飽和度:酸素の量と心拍を測る機械)による検査を行っていました。
症状の進行と共に座っている時間が長くなると、お腹の動きが悪くなってガスが溜まり、お腹が張ることがしばしばありました。
この時も薬や注射での治療を行いました。
さまざまな検査や治療に協力してくれました。
ヨータが亡くなる前日にたまたま撮っていた写真です。
まさか次の日の朝に亡くなっているとは思ってもいませんでした。
難しい話が続きましたが、ヨータはたくさんのことに協力してくれて、たくさんのことを私たち飼育員や獣医、そしてお客様に教えてくれたヒツジだったと思います。
ヨータ、今まで本当にありがとう。
あの大きな姿を見かけないヤギ・ヒツジ舎に入るとやっぱり寂しさを感じるよ。
私たちにとって、とても大きな存在でした。
きっといっしょに過ごしてきたヤギ、ヒツジたちにとってもそうだと思うから、あの優しい目でみんなを見守っててね。
現在、ヤギ・ヒツジ舎には高齢のヤギとヒツジが4頭暮らしています。
目が見えにくくなっていたり足腰を痛めていたりと、私たち人間と同様にそれぞれの個体に老化によるさまざまな症状が見られます。
1頭1頭が思い思いに過ごせるようにしていますので、もしかしたら全頭が見えない場所にいることもあるかもしれません。
臨時休園が終わり久しぶりにお越しいただける際には、おばあちゃんヤギ・おばあちゃんヒツジ(全頭メスなのです)を
あたたかく見守っていただけましたら幸いです。
現時点では10/1に再開園を予定しております。
詳しくは、当園Facebookページやウェブサイトをご覧ください。
ヒツジ担当者・獣医師一同
by omutazoo
| 2021-09-25 10:12
| 動物