2022年 08月 14日
ホンドギツネの展示場を改造しました!
みなさん、こんにちは。
今年の動物×飼育員アワードで3位入賞を逃した野田です。来年こそは、、、!!!
今回のブログは、私とペアを組んだホンドギツネのわらびについてです。
YouTubeでも動画をアップしていましたが、ホンドギツネの展示場を改造しました。
動画では、一部しか話せていないので、より詳しくお話しさせて頂きます。
長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
そもそもなぜ、展示場改造を行ったかというと、ホンドギツネの展示場は、当園の施設の中でも特に狭いからです。わらびが少しでも快適に過ごせるようにと思い実施しました。
もともと、隣にはヤマアラシがいましたが、ヤマアラシが別の獣舎へ移動したため、柵を壊し、全てわらびに使用出来るようになりました。
改造前の写真がこちらです。
今回の改造では、わらびが台の上で休むことが好きなことから、いろいろな高さの台を設置したり、野生の環境に近づけるために、植物を入れたりしました。
また、改造をするにあたり、改造前、構造物導入後、培養土導入後、植物導入後の4回に分け、ビデオ観察を行い、わらびの行動を調査しました。
構造物導入後の写真がこちらです。
キャットタワーのようなものや、ゆらゆら動く台など、様々なものを作製しました。
作製の様子は動画でご覧頂けます。
また、展示場4分の1を埋め尽くすほどの大きな構造物も作製しました。
この構造物は、一つ一つに開閉できる扉と、取り外し可能な床板があり、いろんなパターンの通り道を作ることが出来ます。
いくら新しいものを作っても、時間が経てば動物も慣れてしまい、飽きてしまいます。
毎日違う環境を提供し、限られた空間の中でもわらびが飽きないように、この構造物を作製しました。
作製には、先輩飼育員の河野さん(この構造物の発案者)にも協力してもらいました。
私一人では思い浮かばない発想で、作製中も様々な問題に対応してもらいました。
河野さん、ありがとうございました!
さて、話を戻しますが、いきなり完成した大きな構造物を展示場内に入れると、動物にとっては怖いものになりかねないので、最初に試作品を作りました。
次に、枠だけの状態のものも入れてみました。
早い段階で、わらびは枠の上に乗っていました。
そして、27部屋ある構造物が完成しました。
最初は中に入るのも躊躇していましたが、日に日に中に入るようになってくれ、今では、1階から3階まで難なく上り下りが出来るまでになりました。
最近では、新しく作製した構造物の中で休んでいる姿が、多く見られます。
次に取り掛かったのは、植物を植えるために培養土を展示場内に入れることです。
展示場半分を培養土で敷き詰めました。
入れた直後は、においを嗅いだり、前肢を使って掘ってみたりしていましたが、それほど反応しませんでした。
そして最後に、植物の苗木を展示場に植えました。
この植物は、YouTubeの収益で購入したものです。
いつも大牟田市動物園のYouTube動画をご覧くださっている皆様、本当にありがとうございます!!
植物の種類は、オウゴンマサキやヒサカキ、キイチゴなどです。
野生のホンドキツネは、草木の茂みに隠れたりして生活をしています。
今回植えた植物が成長して、野生に近い環境が作れたらいいなと思います。
また、野生では、キイチゴの実を食べたりもするので、成長して実がなることを期待しています。
今回のホンドキツネ展示場改造はこれで一区切りとしましたが、今後も、わらびの為の展示場の改善は続けていきたいと思います。
ビデオ観察の結果は、また改めてブログで報告します。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
担当:のだ
by omutazoo
| 2022-08-14 17:07
| 取り組み