人気ブログランキング | 話題のタグを見る

休園中のモルモットたち

こんにちは。
福岡県の緊急事態宣言が延長されましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
最近の大牟田は、過ごしやすい気候になってきました。動物たちは変わらず元気にしています。

今回は、群れでくらすモルモットについてのお話しです。
現在、当園では74頭のモルモットを飼育しており、モルモットのおうちでは、0~5歳のメスと去勢したオスのモルモットが群れでくらしています。
休園中のモルモットたち_c0290504_15331948.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15333238.jpg

モルモットの寿命は5~8年です。5歳以上の高齢のモルモットはエアコン完備の室内にお引越をしてもらっています。
私たち飼育員はこの部屋を老モル舎と呼んでいます。こちらでも群れでくらしています。

休園中のモルモットたち_c0290504_15333835.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15334281.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15334896.jpg

ここからが、今回のブログの本題です。
動物園では「モルモットとわたしの時間」というイベントがを行っております(現在はコロナ感染防止の為、お休み中です)。
休園中のモルモットたち_c0290504_15335476.jpg
先ほどご紹介した、モルモットのおうちからイベント場所までは、橋をかけ、モルモットたちに自ら渡ってもらうようにしています(これをモルロードと呼んでいます)。
休園中のモルモットたち_c0290504_15335864.png
以前は、20頭前後のモルモットたちが橋を渡って来てくれていたのですが、現在は引退して老モル舎へお引越をしています。
そのため、現在、若いモルモットたちが橋を渡る練習をしています。

今回は増澤飼育員がモルロードをする様子をご紹介します。
休園中のモルモットたち_c0290504_15340327.jpg
まずは、モルモットのおうちでモルモットたちを集めます。
休園中のモルモットたち_c0290504_15340714.jpg
モルモットに集まってもらう際には、鈴を鳴らして、寄って来てくれたらニンジンを食べてもらっています。
これを繰り返すことでモルモットたちは、鈴の鳴るところへ行くと良い事があると学習し、鈴の音がするところへ集まります。

そして、橋の上の方で鈴を鳴らすと、モルモットたちは橋を渡って来てくれます。
休園中のモルモットたち_c0290504_15341156.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15341656.jpg
台の上にはニンジンがあるので、みんな必死に食べています。
休園中のモルモットたち_c0290504_15342107.jpg
中には、まだ橋を渡るのが怖くて、渡るのに時間がかかったり、途中で引き返すモルモットもいます。
休園中のモルモットたち_c0290504_15342688.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15343085.jpg
橋を渡るかどうかは、モルモット自身に決めてもらっています。

頻繁にモルロードを渡って来てくれていた20頭くらいのモルモットたちが引退してから、渡って来るモルモットの数は5~6頭くらいになってしまっていましたが、その後、モルロードの練習を日々重ね、最近では12頭前後のモルモットたちが渡って来てくれるようになりました。
休園中のモルモットたち_c0290504_15343688.jpg
台の上では、それぞれ好きな時間を過ごし、ごはんを食べたり、ワラの中に隠れたり、箱の中で休んだりしています。
休園中のモルモットたち_c0290504_15344267.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15344681.jpg
休園中のモルモットたち_c0290504_15345047.jpg

時間があえばモルモットたちが橋を渡っている姿をご覧頂けるかもしれません。
再開園しましたら、ぜひ動物園にお越しください。

※モルロードは不定期で実施しています。また、アナウンス等は特にしておりません。予めご了承ください。


担当:のだ

# by omutazoo | 2021-09-16 09:23 | 動物
みなさん、こんにちは。
最近メガネ男子を卒業した、かわのです。
今回は、昨年の8月から開始している「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」をご紹介したいと思います。
すこーし難しいお話になるかもしれませんが、とても大事なことなので是非最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

動物園でくらす動物たちが豊かな生活を送るためには、その動物の生理的、環境的、栄養的、行動的、社会的な欲求が満たされる必要があります。
そのため、私たち飼育員は、その動物にとって今の環境の中で何が不足しているのか、何が必要なのかを考え、様々な取り組みを行っています。
そして、そういった取り組みは私たち飼育員の自己満足にならないように、本当にその動物のためになっているのかを評価する必要があります。
たとえば・・・
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18100383.jpg
キリンは舌を器用に使って木の葉を食べ、食事に多くの時間をかける動物です。
そのため、本来の食べ方である「舌を使った食べ方」を引き出し、食事にかける時間を増やすことを目的として作製した容器(フィーダー)を使って、ペレット(固形飼料)をあげています。
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18093528.jpg
このフィーダーを使ってペレットをあげることで本当に食事にかける時間が増えているのか、またどのフィーダーが効果的なのかを調べました。
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18111537.jpg
(一番左の普通のコンテナと4種類のフィーダーで、それぞれ同じ量のペレットを入れてあげたときに食べ始めてから完食するまでにかかる時間を比較したグラフ)
コンテナと差が無いフィーダーもありました・・・
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18103494.jpg
次に、レッサーパンダは一日の約半分の時間を休息に使い、残りの半分の時間を食べ物を探して食べるなどの活動的な行動に使って生活をしています。
この野生での活動量に近づけるため、自動給餌機(設定した時間に中から食べ物が出てくる機械)を使用し、複数回に分けて、ランダムな時間にペレットをあげています。
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18104520.jpg
この自動給餌機を使ってペレットをあげることで本当に「探す」という行動が増え、活動量の増加に繋がるのかを調べました。
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18111895.jpg
(自動給餌機の導入前と導入後で1日の平均活動率を比較したグラフ)

自動給餌器を導入しても活動率は大きく増加しませんでした・・・

このように個々の取り組みに関しては、行動を観察、分析し、その取り組みが本当にその動物にとって良いものなのか、効果があるのかを、これまでも評価していました。
しかし、その動物がくらす環境全体を様々な視点から見て、本当に豊かなくらしが送れているのかを評価することはできていませんでした。
そこで、様々な資料を参考にしながら当園の飼育員全員で話し合い、このような「動物福祉チェックシート」を作成しました。
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18105369.jpg
この「動物福祉チェックシート」は、栄養、環境、健康、行動、精神的な状態の5つの分野で各5項目ずつ用意し、様々な視点からみて、その動物が豊かなくらしができているのかを評価するものです。

当園では昨年の8月から2ヶ月に1回、このシートを用いて班ごとに話し合い、動物種ごとのくらしを評価して、「動物福祉チェックリスト」にまとめています。
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18153993.jpg
「動物福祉チェックシート」と「動物福祉チェックリスト」_c0290504_18110998.jpg
そして、当園でくらす全ての動物を対象に、どの動物に何が不足しているのかを改めて確認し、改善していくことで、動物たちが豊かなくらしができるように生活の質を向上させています。
この1年間でわずかに向上はしてきましたが、今後も引き続き当園でくらす全ての動物がより良いくらしができるよう、職員全員で取り組んでいきます。


かわの

# by omutazoo | 2021-09-11 11:49 | 取り組み

大牟田市動物園のスタッフが、日々のさまざまなことをお伝えします!


by omutazoo