タグ:エンリッチメント ( 12 ) タグの人気記事

こんにちは!
ライオン班の伴です。

今日は、以前このブログで紹介した駆除された動物をライオンたちに与える取り組みの続きのお話です。

以前紹介したブログはこちらからご覧いただけます。
『ライオンたちにイノシシをプレゼント?! Wild meǽt Zoo(ワイルド ミート ズー)始動!』
https://omutazoo.exblog.jp/29547122/


さてさて、前回はイノシシをほぼそのままライオンたちに与えました。
今回はイノシシの『骨』を与えたお話です。

c0290504_17292108.jpg
糸島ジビエ研究所の方からサンプルとしていただいたイノシシの骨。


この骨を殺菌するために鍋でゆでました。
c0290504_17293743.jpg
肉のいい香りが漂います!

しっかり処理されたイノシシのお肉はぜんっぜん臭くないんです!
この匂いはきっとライオンたちにもたまらないはず!
早速あげてみると・・・

c0290504_17301099.jpg
イノシシの骨を咥えたライオンのリラ。

咥えたまま走ることもありましたが、興奮はすぐに冷めたのか、ポトリ…。


c0290504_17301187.jpg
イノシシの骨を囓るトラのホワイティ。

お気に召したのか、両前肢で押さえながら「バキバキッ!」と快音を立てていました!

c0290504_17300930.jpg
イノシシの骨を囓るキツネのわらび。

前肢で押さえ込みながら、わずかに残った肉を器用にはぎ取りました!


ちなみに雄ライオンのあさひは、一本「パキッ」と食べたものの、それ以降はほとんど無反応。
ハクビシンのハッチも反応はいまいちだったようです。

以前シカの骨を与えたときとは反応が違っていて面白いですね!

以前、シカの骨を与えたときの様子はこちらからご覧いただけます。
『ライオンたちとシカの骨』
https://omutazoo.exblog.jp/26914168/


骨を与えることで、カルシウムを補給したり、顎を鍛えたり、新しい刺激が増えたり…。
メリットはいっぱいあります。
また、利用されることが少ないイノシシの骨の動物園での有効利用が期待されています。
もちろん一頭一頭反応は様々。
与え方などを工夫して今後も活用していきたいと思います。


ライオン班 ばん



・Wild meǽt Zoo フェイスブック
https://www.facebook.com/Wild-me%C7%BDt-Zoo-235443356997744/

・糸島ジビエ研究所 ホームページ
http://gibierlab.jp/about/

・糸島ジビエ研究所 Facebook
https://www.facebook.com/gibierlab/

[PR]
by omutazoo | 2018-06-30 17:42 | 取り組み
※このブログにはイノシシの屠体の画像が含まれます。あらかじめご了承のうえご覧ください。


皆さんこんにちは!
ライオン班の伴です。
今回のブログはちょっと長めですが、動物園が様々な機関や人々と繋がって、新たな領域を開拓する興味深い内容となっていますので、是非最後までお付き合いください。

以前このブログで紹介した獣害駆除されたシカを動物園のライオンたちに与え、より活き活きとした生活が送れるようにするための試み、「ヤクシカZOOプロジェクト」を覚えていますか?

・ヤクシカZOOプロジェクトの過去のブログ
ライオンたちとシカの骨
http://omutazoo.exblog.jp/26914168/
ヤクシカZOOプロジェクト 第2弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27374281/
ヤクシカZOOプロジェクト 第3弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27833538/


獣害問題はとても深刻で、特に福岡県は単位面積当たりの被害額がワースト1位になるほどです。
そこで、ヤクシカZOOプロジェクトをより発展させていくために、新たな団体を作りました。
その名も・・・
c0290504_13564417.png
非営利団体「Wild meǽt Zoo」(ワイルド ミート ズー)!!


団体名には「野生(wild)と動物園(zoo)が獣肉(meat)を通じて出会い(meet)動物園の新しい価値を創造しながら地域とつながってゆく。」との想いが込められています。



さてさて、今回はこの「Wild meǽt Zoo」に関連したお話です。

6月4日午前。
九州大学リーディング大学院「持続可能な社会を拓く決断科学プログラム」のセミナー「ヤクシカZOOプロジェクトからWild meǽt Zooへ ~地域における獣害問題と動物園の動物福祉をつなぐ新たな実践活動~」に参加しました。
c0290504_13560188.jpg
低温殺菌処理について説明する細谷先生。

ここでは、Wild meǽt Zooの理事でもある九州大学の細谷先生からのレクチャーの後、大学院生たちと活発な討論が行われました。



6月4日午後。
イノシシやシカなどの食肉処理加工を行っている「浮嶽くじらセンター」(福岡県糸島市)を見学させてもらいました。
c0290504_13560204.jpg
センターの外観。
イノシシの肉は「山鯨(やまくじら)」とも呼ばれます。

ここでは、Wild meǽt Zooの理事でもある「糸島ジビエ研究所」代表の西村さんに捕獲から加工までのレクチャーを受けました。
c0290504_14032120.jpg
熱心に説明する西村さん。

技術的な話だけではなく、「自然から命を頂く」という想いがひしひしと伝わってきました。



6月5日午前。
この日は実際にライオンとトラに初めて与える日です。
低温殺菌処理*を施し、感染症のリスクを少なくするために頭部と内臓は除去した糸島産のイノシシを用意しました。
*低温殺菌処理とは低温での加熱殺菌のことで、ウイルスなどの感染症を予防し、肉質の変化や毛の抜け落ちが少なくなります。

c0290504_13554390.jpg
約4kgのイノシシ。

小型のイノシシは食肉には不向きで、あまり利用されていません。
c0290504_13564541.jpg
事前の説明を行う、Wild meǽt Zooの代表でもある科学コミュニケーターの大渕さん。

獣害問題と動物園の動物福祉を来園者と一緒に考えるために必要な説明です。




気になる動物たちの反応は・・・
c0290504_13550980.jpg

c0290504_13551109.jpg
雄ライオンのあさひ。
毛皮に苦戦?したようでしたが、上手に前足で押さえて引きちぎる様子が観察されました。


c0290504_13563550.jpg
c0290504_13562397.jpg
雌ライオンのリラ。
咥えて走ったり、爪を立てて引っ張ったり、興奮しっぱなしのご様子。


c0290504_13561356.jpg
c0290504_13561461.jpg
雌トラのホワイティ。
奥歯を使って骨までバキッ!と。リラックスした様子で、黙々と食べ進めていました。


3頭とも夕方にはほとんど完食し、普段の餌では見られない行動やじっくり時間をかけて食べる様子が観察されました。

さらに、九州大学の御田先生と九州大学の大学院生の方々のご協力のもと、この給餌の様子をご見学された方を対象にアンケート調査を行いました。
アンケートには授業の一環で訪れた専門学校の方々にご協力頂きました。

c0290504_14123678.jpg
アンケート調査の結果を眺める大学院生の方々。
おおむね好意的に受け止めていただけたようです。


今回の経験を踏まえて、今後も獣害駆除された動物たちを有効に活用し、動物園の動物たちのよりよい生活を考えていきます。
また、皆さんにこういった取り組みを積極的にお伝えし、一緒に動物と人の関係を考えていきたいと思います。


今回のブログはいかがでしたか?
動物園では様々な機関や人々と協力しながら、動物園の内外の課題に積極的に取り組んでいきます。
Wild meǽt Zooの活動もそのうちの一つです。
動物園には様々な機関や人々が繋がる場として、まだまだ秘められた可能性がありそうですね!
c0290504_13562580.jpg
当日集まったWild meǽt Zooのメンバーたち。

ライオン班 ばん



・Wild meǽt Zoo フェイスブック
https://www.facebook.com/Wild-me%C7%BDt-Zoo-235443356997744/

・九州大学決断科学プロクラム ホームページ
http://ketsudan.kyushu-u.ac.jp/
・九州大学決断科学プロクラム Facebook
https://ja-jp.facebook.com/ketsudankagaku?fref=ts

・糸島ジビエ研究所 ホームページ
http://gibierlab.jp/about/
・糸島ジビエ研究所 Facebook
https://www.facebook.com/gibierlab/

・科学コミュニケータ― 大渕希郷さん ホームページ
http://www.sky.sannet.ne.jp/masato-oh/


[PR]
by omutazoo | 2018-06-10 14:37 | 取り組み
2017.5.3 と 11.21 のブログにも書きましたが、
現在、大牟田市動物園と三池工業高校の共同で、自動給餌器の製作を行っています。
続報が気になっていた方もいるのではないでしょうか!?
以前のブログでは試作品1号が完成し、ラマの展示場に設置した報告をさせていただきました。
c0290504_14281561.jpg

c0290504_14084219.jpg
このまま使っていたのですが、やはり試作品。
いろいろ使っていくうちに、
「ここはもっとこうしたほうがいいな」とか、
「バッテリーの消費が激しいな」など、課題がでてきました。
(実際に使ってみないとわからないことがたくさんあります。そのための試作品です。)
そこで!
そういった課題を三池工業高校の先生と生徒たちに相談しておりました。
そして2月9日に、試作品2号が納入されました!!
c0290504_14093853.jpg
c0290504_14100903.jpg
c0290504_14101746.jpg
1号では、単三乾電池を16本使用してモーターを動かしていたのですが、
実際に使ってみると、2週間ほどで電池が切れてしまいました。
このペースだと、単純計算で1ヵ月で32本。1年で384本!!
1日に1本以上使う計算です。 Oh...。
これでは全然エコロジーじゃない!!!
ということで、2号はソーラーパネルを導入しました。
c0290504_14110914.jpg
太陽光で発電しているので、乾電池の使用はゼロ!!
使用済みの乾電池を捨てる必要もないのでゴミも出ません!!
これを、ラマ舎の展示場に設置しています。
c0290504_14114765.jpg
c0290504_14121353.jpg
お客様からも見える位置ということで、看板も設置しました!
c0290504_14130473.jpg
c0290504_14125277.jpg
これを今後使用していき、またいくつかの課題がでてくると思います。
それは、モーターの問題かもしれませんし、
自動給餌器の下に設置しているフィーダー(餌が出てくる入れ物)の問題かもしれません。
ラマたちも、最初は使ってくれるかもしれませんが、
日が経つにつれてどんどん使わなくなってしまうかもしれません(涙)。
人間だって毎日同じことばかりをしてたら、
最初は楽しかったことでもどんどん飽きていってしまいますよね?
動物も一緒です。
今回は、三池工業高校の生徒たちにこのような素晴らしいものを作ってもらいましたが、
毎日使うものですので、やはり工夫が必要になってきます。
その工夫は、動物たちが毎日どんな風に過ごしているのか、
フィーダーだったら、それを何分ぐらい使ってくれているのか。
もし使ってくれていないのならば、なにが問題で、どうすればその問題を解決できるのか。
そういったことを考えながら使っていかなければ、とってももったいないです。
今回の納入でこのプロジェクトも一区切りがつき、これを作ってくれた生徒たちも3月で卒業です。
(生徒のみなさん、本当におつかれさまでした!!)
今後もいろいろと工夫して、よりよいものにしていくつもりですので、
続報をおたのしみに!!
c0290504_14153383.jpg
(先日の雪の日のラマのかすみちゃんです。)


P.S
4月号の広報おおむたに、生徒たちのインタビューが掲載される予定です。
大牟田市民の方は、ぜひご覧ください!


ラマ担当 おの

[PR]
by omutazoo | 2018-02-12 14:20 | 取り組み
あけましておめでとうございます!
ライオン班のばんです。


今年は戌年ですね。
大牟田市動物園にイヌはいませんが、今回はイヌのように穴掘りをする、ある『意外な動物』のお話です。

イヌは穴掘りがとても得意な動物です。
私の愛犬、故プルピーもモグラの穴に鼻先を突っ込んでは、せっせと掘っていました。
掘る行動はイヌ以外にも、クマやイノシシ、ウマなど様々な動物が行います。
皆さんが知っているあの動物も・・・
そう!あの『ライオン』も例外ではないのです!


ライオンについて書かれたある本を読んでいたところ、
「ライオンが3時間もイヌのように穴を掘り続けた。」
とあるではないですか!

また、幸運なある動物園の飼育員さんは、実際に穴を掘るライオンをケニアで見たそうです(羨ましい!)。
他にも、TVやインターネットでもライオンが穴を掘る姿を見ることができます。

ではなぜ野生のライオンは穴を掘るのでしょう?
それは、穴に潜むツチブタやイボイノシシを捕まえるためです。
c0290504_13521052.jpeg

ツチブタ(※ブタではありません)
c0290504_13521085.jpeg
イボイノシシ

ネコの仲間が穴を掘るのはとても珍しいことです。
動物園のライオンたちが、もっとイキイキと暮らせるように、穴掘り行動を引き出したい!
そして、ライオンの知られざる穴掘り行動を皆さんに知ってほしい!
そんな想いで開発したのがこちら、
c0290504_13521045.jpg
その名も『穴掘りボックス』!

使い方は簡単。
c0290504_13521115.jpeg
この箱には蓋がついています。
c0290504_13521183.jpeg
この蓋からソーセージの皮(食べても安全)で結んだお肉を入れ、吊るします。
吊るすことで、お肉に砂が付きにくくなります。
c0290504_13521137.jpeg

箱の入り口を砂で塞ぎます。

c0290504_13521071.jpeg
完成!
c0290504_13521069.jpeg
あとはライオンが入り口の砂を掘って…

c0290504_13521194.jpeg
お肉をゲット!

実際に当園のライオンたちに使ってみると…
中々穴を掘らず、箱の臭いを嗅いだり、噛みついたりするばかり…。

当園のライオン2頭(オスのあさひとメスのリラ)は生まれも育ちも動物園。
今まで穴を掘っている姿は見たことがありません。

入口の砂を無くした状態で使ってみたり、徐々に入り口の砂の量を増やしたり、少しずつ使い方に慣れてもらいました。
そして最近は…

見ました?すごいでしょ!
野生のライオンの様に、上手に穴掘りをするようになりました!

奮闘の様子は、KBC九州朝日放送の朝の情報番組『アサデス。』の『ガマダセ動物園』のコーナーでも取り上げてもらいました!
飼育員たちの挑戦!穴を掘るライオン その1
http://www.kbc.co.jp/movie/index.html?id=5799
飼育員たちの挑戦!穴を掘るライオン その2
http://www.kbc.co.jp/movie/?id=5800


穴掘りボックスは不定期で使っています。
見られるチャンスが高いのは『ライオンの肉探しタイム(土日祝日の15:45~)』のときです。
※動物の体調等により予告なく変更、中止する場合があります。


動物園で穴を掘るライオンが見られるのは、世界的にも珍しいと思います。
動物園でイキイキと穴を掘るライオンの姿を見て、ライオンの知られざる能力をぜひ感じてください。

いつの日か、私も野生のライオンが穴を掘るたくましい姿を見てみたいものです!


ライオン班 ばん

[PR]
by omutazoo | 2018-01-08 14:11 | 動物
※このブログには、シカの解体に関する写真が解体所の許可を得て掲載されています。予めご了承ください。


こんにちは!
ライオン班のばんです。
駆除されたヤクシカをライオンたちに与えるヤクシカZOOプロジェクト、皆さん覚えていますか?

ヤクシカZOOプロジェクトの過去のブログ
ライオンたちとシカの骨
http://omutazoo.exblog.jp/26914168/
ヤクシカZOOプロジェクト 第2弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27374281/
ヤクシカZOOプロジェクト 第3弾!
http://omutazoo.exblog.jp/27833538/


今回はこのプロジェクトについて、より多くの方々にも知っていただき、今後の活動のヒントを得るために、屋久島で行われた『屋久島学ソサエティ』でポスター発表を行いました。

屋久島学ソサエティについて
http://yakushimaology.org/introduction/
発表したポスターは動物園のホームページからご覧いただけます。
http://www.omutazoo.org/databox/171208-11.pdf

発表は、大学などの研究者や行政の方、島のガイドさんなど、たくさんの方々が見てくださいました。
最も多かったのは、
「この活動を続けて、ヤクシカをもっと有効活用してほしい。期待しています。」
との声でした。
他にも技術的なアドバイスなど、今後の活動に繋がるヒントばかりでした。

c0290504_18124824.jpg
ヤクシカZOOプロジェクトメンバー
左から、細谷先生(九州大学 持続可能な社会のための決断科学センター)、田川さん(元ヤクニク屋)、私、大渕さん(科学コミュニケータ―)。



大会以外にも、実際に野生のヤクシカを見に行きました。
c0290504_22112720.jpg

ヤクシカ発見!
ヤクニホンザル(屋久島に分布するニホンザルの亜種)が落とした葉を食べていました。
餌付けされていない野生のシカやサルを、これほど間近で見ることが出来る場所はほとんどありません。
(※10m以上離れたところから静かに観察しましょう。餌は絶対にあげてはいけません。)



他にも、ヤクシカを提供してくださった『ヤクニク屋』さんを見学しました。

c0290504_18124102.jpg

ヤクニク屋さんの外観。

見学した日にちょうどシカが捕獲され、貴重な解体作業も見学させていただきました。
c0290504_20550767.jpg

解体の様子:苦手な方に配慮して写真を小さくしています。
ヤクニク屋さんの許可を得て掲載しています。


動物園でただお肉を利用するのではなく、駆除される動物の野生の姿や、お肉になるまでの過程などを自分の目で見て、そこで暮らす方々と話をすることは、正確な情報を発信していく上でも、自分たちの行っている活動の意味を考える上でも、非常に重要なことです。

駆除された動物に罪はありません。
駆除された動物を可能な限り活用できる方法を模索し、動物園を通じてできることをこれからも真剣に考え続けていきます。
ヤクシカZOOプロジェクトの更なる発展にご期待ください。
c0290504_18124405.jpg
ヤクシカZOOプロジェクトのロゴ


ライオン班 ばん



・ヤクニク屋さん ホームぺージ
http://yakunikuya.com/about/profile
・ヤクニク屋さん FaceBook
https://ja-jp.facebook.com/%E3%83%A4%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%82%AF%E5%B1%8B-516574865095622/
・九州大学決断科学プログラム ホームページ
http://ketsudan.kyushu-u.ac.jp/
・九州大学決断科学プログラム FaceBook
https://ja-jp.facebook.com/ketsudankagaku?fref=ts
・科学コミュニケータ― 大渕希郷さん ホームページ
http://www.sky.sannet.ne.jp/masato-oh/

[PR]
by omutazoo | 2017-12-25 18:18 | 取り組み
先日のブログにあったように現在ツキノワグマ「ツッキー」の展示場の改造を行っています。
今回は第二弾、木登り丸太を設置しました。

『建築/デザイン murata』の村田さんにおいでいただき、完成したものが写真右の垂直に建った丸太です。
c0290504_17292837.jpg
ツキノワグマは木登りが得意で、木に登って実のなった枝を前肢で手繰り寄せて折り、食べ終わった枝をお尻の下に敷きます。
こうやってできたものをクマ棚と呼びます。

ということで、木登り行動を再現するべく村田さんの協力のもと作成に至りました。

また、コンクリートの床では爪がなかなか削れないため、丸太を多く設置し爪をかけることで自然と削れることも期待しています。
爪がどれだけ削れているかを知るために、現在は爪の長さも定期的に測って記録しています。

まだ上まで登ってる姿は確認できていませんが、登ってくれる工夫をしながら観察していくつもりです。
「ツッキー」の暮らしが豊かになるように取り組んでいきます。
c0290504_17293823.jpg
担当 むらくき

[PR]
by omutazoo | 2017-12-14 17:36 | 動物
5月3日のブログにも書きましたが、
現在、大牟田市動物園と三池工業高校の共同で、自動給餌器の製作を行っています。
そして、ついに!
今月の上旬に、その試作品が完成しました!
c0290504_14264900.jpg
c0290504_14281561.jpg
三池工業高校電気科3年生による製作です!
c0290504_14290274.jpg
タイマーがついており、あらかじめ設定した時間になるとプロペラ部分が回転して、

c0290504_14381377.png

上に置いてある餌が下に落ちていく仕組みです。
(1回の動作時間は0.5秒程です。設定できる回数は1日になんと16回!)

設定のやり方などを生徒たちに教えてもらって…。
c0290504_14265912.jpg
動作チェックも完了し、早速ラマ舎に設置!
c0290504_14275415.jpg
しかし…。

c0290504_14280364.jpg

予想よりも屋根部分が低く、自動給餌器の部品が当たってしまい、
うまく設置ができませんでした。
そこで!
寝室内に設置できるように、現在設置方法を精一杯考えております!
(うまく設置ができたらまたブログにあげます。)
自動給餌器があれば、飼育員がいない夜間にも給餌ができます。
どうしても単調になりがちな動物園での暮らしを、
少しでも変化のある暮らしにすることができるかもしれません。
今後も、三池工業高校の生徒や先生と相談しながら、
改良を加えていく予定です。
ご期待ください!

ライオン担当 おの

[PR]
by omutazoo | 2017-11-21 14:39 | 取り組み
もうおなじみ?のこのロゴ↓
c0290504_17270388.jpg
害獣として駆除されたヤクシカの命をできる限り有効に活用するためのヤクシカZOOプロジェクト!
前回はライオンとトラにヤクシカを「丸ごと」あげるお話でしたが、第3弾となる今回はキツネとハクビシンにヤクシカの「皮」と「肢」をあげるお話です!


きれいなシカの皮
c0290504_17271652.jpg
皮製品や、ペット用のガムに加工もされているそうです。
飲み込んだ時に喉に詰まらせる危険も考えて、ある程度の大きさ、30㎝四方に切って、あげてみました。
まずはキツネの「わらび」
恐る恐るではありましたが、すぐに近づき、くわえてうろうろ…
しばらくして、食べ始めました。
c0290504_17272724.jpg
初めは、弾力があり、なかなか噛み切れずに苦戦していましたが、それが皮のいいところでもあります。
「わらび」は前肢でしっかりと押さえ、奥歯で少しずつ小さく噛みちぎって食べています。
c0290504_17273878.jpg
c0290504_17274882.jpg



刺激が少なく、退屈になりがちな、動物園での暮らし。
それを少しでも改善する取り組みの一つとして、ご飯を食べることに時間をかけてもらうということは実はとても大事なことなのです。
野生では自分で噛みちぎりながら食べるということが当たり前。そうすることで、顎や首など、様々な筋肉を鍛えられます。
また、消化できない大半の毛は糞と一緒に出て来るため、適度に毛も食べることで、お腹の調子を整えることができると言われています。
シカの肢はというと…
c0290504_17275936.jpg

以前、シカの「骨」をあげた時にはあまり興味を示さなかったので、もしかして今回も…?と少し心配でしたが、
皮と同様に、前肢でしっかりと押さえ、ガリガリ噛んでいました!
c0290504_17281060.jpg
次の日に見に行くと、なんと、完食したようでした!

ハクビシンの「ハッチ」は
c0290504_17283260.jpg
皮は、何度も噛んではみたものの沢山の毛に苦戦して、あきらめて寝てしまいました。
c0290504_17282121.jpg
肢はしばらく囓って楽しんでいるようでした。
c0290504_17284383.jpg
「わらび」はとても気に入ってくれたようなので定期的に、「ハッチ」は反応はいまいちでしたが、もう少し小さく切ってみたり、あげ方の工夫をしてみたいと思います。


ライオン班担当:さいとう

[PR]
by omutazoo | 2017-10-04 17:35 | 動物
※今回のブログでは、シカの死体の写真が出てきます。
あらかじめご了承の上ご覧ください。

こんにちは!
ライオン班のばんです。
今日のブログはちょっと長め。
ですが、大切なことを書いたので、読んでくれたら嬉しいです。

さて、ライオンたちにシカの骨を与えたブログはもうご覧になりましたか?
(まだの方はこちら↓「ライオンたちとシカの骨」)
http://omutazoo.exblog.jp/26914168/

ライオンたちに骨をあげたのは、害獣として駆除されたヤクシカの命をできる限り有効活用するための「ヤクシカZOOプロジェクト」の一環でしたね。
(ヤクニク屋さん、九州大学 持続可能な社会のための決断科学センター、科学コミュニケーター 大渕希郷さんとの共同プロジェクト)
c0290504_17501787.jpg
ヤクシカZOOプロジェクトのロゴ

今回はヤクシカZOOプロジェクトの第2弾として、ライオンとトラにヤクシカを「丸ごと」あげるお話です。

動物園のライオンたちは、ほとんどの場合、狩りをすることなく食べやすいサイズの馬肉などのお肉を食べています。
栄養にも気を付けて、ビタミン剤を加えるなどしているため、栄養上の問題はまずありません。

一方、野生のライオンやトラは、獲物を探し、見つけて待ち伏せをし、襲って仕留めます。
その後、皮を剥ぎ、骨から肉を引き離し、ようやく肉にありつけます。
動物の死骸を見つけて、それを食べることもありますが、骨にこびりついた肉を剥ぎながら食べるなど、肉を探して食べることはとても大変で時間がかかります。

動物園では、途方もない時間をかけてハンターとして進化してきたライオンたちの栄養を満たすことはできても、獲物を襲うといった行動の要求を満たすことは難しく、食べやすい肉では食事の時間は一瞬で、刺激が少なすぎます。

当園では少しでもそういった要求が満たせるように、肉を隠したりして食べにくくしています。
c0290504_17505509.jpg
段ボール箱に入った餌を運ぶトラのホワイティ。

それでも、動物園で手に入る肉の種類やサイズは限られているため、本来の食事に少しでも近づけられるように、より大きくほとんど加工されていない安全な肉を探していました。

そんな中、様々なご縁でヤクシカZOOプロジェクトが立ち上がり、ヤクシカを丸ごと入手することができました!
こちらがそのヤクシカ。
c0290504_17512169.jpg
重さ約8キロのヤクシカです。
小型なので、ライオンたちの餌の量を調整しやすいというメリットもあります。

徹底的に衛生管理されたヤクニク屋さんのシカですが、皮つきでしかも生で与えるため、動物への感染症のリスクを減らすために、頭と内臓は除きしばらく冷凍させました(人が野生動物の肉を食べるときは、プロの指導に従い十分な加熱が必要です)。

視察に来ていたヤクニク屋さんの田川さんと九州大学の細谷先生、そして一般の来園者が見守る中、シカを丸ごと与える理由を説明した後、ライオンのアサヒとトラのホワイティにあげました。
c0290504_17520486.jpg
驚くことなく、勢いよくヤクシカのもとへ(ライオンのアサヒ)!

c0290504_17522273.jpg
興奮した様子でくわえたままウロウロ(トラのホワイティ)。
大きな獲物を加えて運ぶことは、顎や首の筋肉を鍛えることに繋がります。

c0290504_17532212.jpg
運んでは舐めるばかりで中々食べません。
初めてのことで食べ方がわからない?

c0290504_17534800.jpg
プールに運んで遊びだす・・・

c0290504_17541865.jpg
トラのホワイティは40分後に食べだしました。

c0290504_17530671.jpg
ライオンのアサヒは1時間半後にようやく食べだしました。

c0290504_17550057.jpg
食後のグルーミング。
いつもより念入りにしているようでした。

そんなライオンたちの姿を見ていた来園者の方々の反応は様々。
「すごい!」
「楽しそう!」
「なかなか食べないね。」

他にも、
「(シカが)かわいそう…。」
かわいそうという声は案外と少なく、説明を聞くとほとんどの方が納得されているようでした。

中には、かわいそうと言う小さな女の子に、
「〇〇ちゃんが大好きなお肉も、本当はこういう形をしているんだよ。誰かが切ってくれているんだよ。残さず食べようね。」
と優しく話しかけるお父さんの姿も。

私たちは一般の方々がどんな印象を受けるのかをとても気にしていましたが、ご理解いただける方が多く、このプロジェクトの手ごたえを感じました。
動物園でライオンたちに与えることで、害獣として駆除されたヤクシカの新たな利用、特に食用にあまり向かない小型のヤクシカの利用が期待できます。

今後もこのヤクシカZOOプロジェクトを通して、環境エンリッチメント(*)に対する理解を促したり、動物園が身近な野生動物との関係を考える場としての機能を発揮したりしていければと考えています。

ちなみに…、その後ライオンたちに与えたヤクシカはどうなったかというと、翌日にはトラのホワイティでは肢の先がちょこっとだけ、ライオンのアサヒに至っては一頭すべて食べてしまったようです(骨までしっかりと消化しました)!
初めての体験、とても良い刺激になったようです。

ライオン班 ばん


・ヤクニク屋さん ホームぺージ
http://yakunikuya.com/about/profile

・ヤクニク屋さん FaceBook
https://ja-jp.facebook.com/%E3%83%A4%E3%82%AF%E3%83%8B%E3%82%AF%E5%B1%8B-516574865095622/

・九州大学決断科学プログラム ホームページ
http://ketsudan.kyushu-u.ac.jp/

・九州大学決断科学プログラム FaceBook
https://ja-jp.facebook.com/ketsudankagaku?fref=ts

・科学コミュニケータ― 大渕希郷さん ホームページ
http://www.sky.sannet.ne.jp/masato-oh/

※ 環境エンリッチメント 
飼育されている動物が心身ともによりよく生活できるように環境を豊かにするための工夫。

[PR]
by omutazoo | 2017-09-07 17:59 | 取り組み

ライオンたちとシカの骨

こんにちは!
ライオン班のばんです。
さて、今日はライオンたちに与えている骨のお話。

どーん!
c0290504_17334874.jpg
これは屋久島から送ってもらったヤクシカの骨。

ヤクシカは屋久島だけに住む小型のシカで、大牟田周辺に生息しているシカ、キュウシュウジカに近い種類です(亜種と言います)。
屋久島では固有植物の減少や農業被害などから、ヤクシカの駆除が行われています。
駆除したヤクシカはおいしいお肉としても流通していますが、その利用は一部に限られています。
そこで、駆除されたヤクシカを動物園で活用できないか?ということで、屋久島で唯一の鹿の処理場であるヤクニク屋さんから、ヤクシカの骨をサンプルとしていただきました。
さて、気になるライオンたちの反応は…?

オスのライオン、あさひ
c0290504_17334804.jpg
「バキッ!ポリッ!」と丸ごと完食!

メスのライオン、リラ
c0290504_17334816.jpg
「ガジガジ」と前肢も使って器用に骨の表面に付いた肉を削ぐ。

メスのトラ、ホワイティ
c0290504_17334604.jpg
咥えたまま移動して…
c0290504_17334630.jpg
「ジャリジャリ」舐めたり齧ったり。

オスのキツネ、わらび
c0290504_17334742.jpg
「クンクン、ペロッ」と舐めはしたもののそれ以上は近寄らず。

ライオンたちの反応は実に様々。
骨を与えることには環境エンリッチメント(※)として様々なメリットがあります。
・齧ることで顎が鍛えられる。
・齧ることで歯がきれいになる。
・舐めとるなど、食べるための本来の行動を引き出す。
・時間をかけて食べることで充実した時間が増える。
・匂いなどの新しい刺激が加わる。
などなど。

これからも駆除されたヤクシカの命をできるだけ有効活用するために、動物園での可能性を探っていきます。
c0290504_17334799.jpg
このプロジェクトはヤクニク屋さん、九州大学 持続可能な社会のための決断科学センター、科学コミュニケーター 大渕希郷さんとの共同で「ヤクシカZOOプロジェクト」として進めて行きます(ロゴマークも素敵でしょ?)。
今後の展開にご期待ください!

ライオン班 ばん

※ 環境エンリッチメント 
飼育されている動物が心身ともによりよく生活できるように環境を豊かにするための工夫。

[PR]
by omutazoo | 2017-08-20 17:43 | 取り組み