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ポンちゃんの健康診断

みなさん、こんにちは。

アムールヒョウ担当のこがです。

今回はアムールヒョウの健康診断についてのお話です。


健康診断といえば、体重を測ったり採血したり…みなさんも一度は

病院や学校などでされたことがあるかと思います。

動物園ではどんなことをどんなふうに行うのでしょうか?


当園では、ハズバンダリートレーニング(動物の心身の健康管理など

飼育上必要な行動を動物たちに協力してもらいながら行うトレーニング)を

積極的に行っており、このトレーニングによって、定期的に採血や体重測定、

尿検査などの健康管理をしています。

しかし、血液や尿の検査結果や体重の変化等、日頃の観察だけでは

把握できることは限られています。

そこで麻酔をかけて、普段できない検査を行い、

より詳しく健康状態を調べることも必要です。

ポンちゃんの健康診断_c0290504_15104605.jpg

アムールヒョウのポンは、今年で12歳。

平均寿命が15歳といわれているアムールヒョウでは

高齢です。

これまでは肉食動物に麻酔をかける際、麻酔銃や

吹き矢を用いていました。

この方法は一般的ですが、動物の心身へのリスクがあります。

より安全に健康診断を行うために、今回は従来とは異なる麻酔方法を

用いることにしました。

それは、これまでの採血のハズバンダリートレーニングを応用して、

尾の静脈に麻酔薬を注入する方法です。

採血部位の少し上をぎゅっと握ることにより駆血をし、

針を刺して麻酔薬を静脈に注入、その後止血をします。


また、これまで採血は展示場にある台の上で行っていましたが、

台から転落したり、展示場内のさまざまな障害物に身体をぶつけるなどの

事故が想定されるため、展示場に比べ狭く、事故の可能性も低いと思われる

寝室にて実施することにしました。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_14564658.jpg
寝室でのトレーニングは、低い台と柵の間に入ってもらい
完全に柵に身体を寄せた状態で行います。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_14573719.jpg
柵の下から尾を引き出します。

ポンちゃんの健康診断_c0290504_14582542.jpg
モフモフの毛が生えているままでは、血管の場所が分かりづらいので
ハサミで毛を切ります。

ポンちゃんの健康診断_c0290504_14584760.jpg


本番の麻酔薬注入に向けて、指や先を潰した針でしっぽを刺激したり、

麻酔薬の替わりに生理食塩水を注入するなどの練習を行いました。



さて、前置きが長くなりましたが、ここからは当日のお話です!

当日は、獣医師・飼育員、みんな朝からドキドキしていました。

予定通りの時刻に始めようとしましたが、こちらの様子が

いつもと違うのを察したのか、最初ポンはなかなか柵の方に寄って来ず、

寄ってきてからも、柵の外に出した尾を中に引き込んでしまうこともありました。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_14591642.jpg
しかし、少し時間を置くといつものように柵の方に寄ってきてくれるようになり
無事に尾から麻酔薬を注入することができました。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_15003958.jpg
ポンに麻酔が効いたら、検査開始です。
今回は当園の獣医師だけでなく、普段からお世話になっている外平獣医師や、
到津の森公園の獣医師さん、九十九島動植物園森きららの獣医師さんにも
ご協力頂きながら、様々な検査を行いました。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_15010662.jpg
ポンちゃんの健康診断_c0290504_15001976.jpg
<触診・計測>

身体全体を触って、腫瘍や傷などがないかをチェックしました。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_15013288.jpg
また身体の大きさも測りました。
ポンの足と獣医師の手を比べるとこんなかんじです。

ポンちゃんの健康診断_c0290504_15021460.jpg
<口腔内チェック>
歯や口の中をチェックしました。

虫歯や歯石などなくキレイでした。舌の状態も確認できました。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_15023487.jpg
ポンちゃんの健康診断_c0290504_15025144.jpg
<エコー>

超音波を腹部に当て、臓器の状態を確認しました。

肝臓や心臓などすべて正常でした。


ポンちゃんの健康診断_c0290504_15033362.jpg
<採尿>

不純物が入っていないきれいな尿を採取し、検査しました。



この他に、胸部と腹部のレントゲン検査も行いました。

今回の健康診断では、身体の異常は特にありませんでした。


寝室でのトレーニングは、麻酔をかけること以外にも

採血や投薬などにも生かすことができます。

野生では寒いところでくらしているアムールヒョウに、

夏の暑い日に展示場でのトレーニングに協力してもらうことは、疲労に繋がるかも

しれません。

そんな時は、今回のトレーニングを生かして、空調設備のある

寝室内の涼しい環境で無理なく採血や投薬などをしていけたら

と思います。



と、ここまれ健康診断のお話をつらつらと書いて参りましたが、

実は私、9月下旬に大型肉食動物担当になったばかりでして、

今回の健康診断のためのトレーニングや打ち合わせにも、途中から

参加をしておりました。

そんな新米担当者の私にとって、この健康診断はとても貴重な経験であり、

今後の飼育に活かせることをたくさん学びました。


ポンちゃん、協力してくれてありがとう!!



アムールヒョウ担当:こが


by omutazoo | 2020-10-18 10:05 | 動物

トラのホワイティの夏

こんにちは。
毎日暑い日が続きますね。

今回は、トラのホワイティの最近の様子についてご紹介したいと思います。

当園に暮らすトラのホワイティは現在19歳。
トラの寿命が20歳前後なので、だいぶ高齢です。

健康管理の一環で、毎月、ハズバンダリートレーニングでの
採血を行っていますが、今年の厳しい暑さが体に堪えるようで、
最近はトレーニングに参加をしないことが多くなっていました。
トラのホワイティの夏_c0290504_08455088.jpg
ホワイティのトレーニングでの負担をできるだけ減らすため
朝、夕の比較的涼しい時間帯に実施すると共に、
トレーニングに使用する台の改善を実施しました。

こちらは改善前の写真です。
トラのホワイティの夏_c0290504_08470631.jpg
台の高さは70㎝でした。


こちらが改善後です。
トラのホワイティの夏_c0290504_08472534.jpg
台の高さを40㎝まで下げました。

乗りやすくなったようで、設置してすぐに乗ってくれました。
トラのホワイティの夏_c0290504_08474253.jpg

しかし、その後再び台に乗りにくそうにする様子が見られたので、
更に改善を加えることにしました。

トラのホワイティの夏_c0290504_08461087.jpg
台をギリギリまで低くし、24㎝の高さにしました!
誘導しやすいように、柵も付けました。
トラのホワイティの夏_c0290504_08464924.jpg
この写真は、トレーニング後にしばらく台に乗ったまま、
毛づくろいをしているところです。
台には爪とぎをした跡も沢山ついており、改善前に比べて
使用頻度が高くなっていることから、乗りやすくなったことが
伺えます。

しかし、乗りやすくなったとはいえ、すぐに疲れてしまうようなので、
できるだけ短時間でトレーニングを終えるようにしています。
トラのホワイティの夏_c0290504_08463213.jpg

この他にも、今までは何ともなかったことでも、
高齢になることにより、難しくなることが増えてくると思います。

日頃からしっかりと観察を行い、ホワイティが過ごしやすい
空間をつくれるように、改善を続けていこうと思います。


ライオン班:おの

by omutazoo | 2020-08-30 10:27 | 動物
みなさんこんにちは!
今回はヒツジの毛刈りトレーニングについてご紹介したいと思います。

当園には4頭のヒツジが暮らしています。
ヒツジは家畜化の長い歴史の中で、人間がいつでも毛を利用できるように
「季節に合わせた毛の生え変わり(換毛期)の無い動物」として
改良が重ねられてきました。
そのため、ヒツジは定期的に「毛刈り」をしないと、
どんどん毛が伸びていってしまいます。
しかし、夏の暑い季節は毛がモフモフの状態のままでは
バテバテ(熱中症)になってしまいます。
そこで当園では、毎年夏前に「毛刈り」を行ってきました。

昨年までの毛刈りは、ヒツジを地面に寝かせた状態で行っていました。
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08513065.jpg
しかし、何十分もこの状態でいることはヒツジに負担がかかってしまいますし、
バリカンの音もとても大きいので、毎回怖い思いをしていたヒツジがいたかもしれません。


そこで、今年の1月より「ヒツジにかかる負担がすこしでも少ない方法で
毛刈りができるようにしよう作戦!」を開始しました。

まず、台に乗っている状態で近くに人がいることに慣れてもらいます。
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08530334.jpg
「台に乗っている間は、体を触ったり、毛刈りさせてね」
というルールにしています。
(ごはんを柵越しであげている理由は、同じ空間にいると、ヒツジが
「おやつおやつ♪」とスタッフにめり込むくらい近くに来てしまうため、
試行錯誤を繰り返し、この形に落ち着きました。
ヒツジとスタッフの仲が悪いわけではないのでご安心ください!)

次に、人がヒツジの全身に触れる状態をつくります。
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08525016.jpg

ここまでできたら、いよいよバリカンの登場です。
いきなり刈るのではなく、ここからも地道にコツコツ進めていきます。
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08373272.jpg
左は通常のバリカン、右が毛刈り用のバリカンです。
大きさの違いもさることながら、音の違いもすごいんです。
普通のが「うぃ~ん。」だとすると、毛刈り用は
「ガタガタガタガタッ!!!!!」です。
最初は通常のバリカンを使って、ヒツジがそれに慣れてから、
毛刈り用のバリカンに慣れてもらうようにしました。

ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08515927.jpg
(小さいバリカンのスイッチを入れた状態で、バリカンの後ろを体に当てています。)

ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08521212.jpg
(少し離れたところで毛刈り用のバリカンの音を出しています。)


毛刈り用のバリカンの音や振動に慣れてきてもらったら
やっと毛刈りを始めます。
1回の毛刈りは2分~3分くらいで、毎回少しずつ刈っていっています。

ヨータの場合:
1回目
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08533125.jpg
2回目
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08534925.jpg
3回目
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08535803.jpg
4回目
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_08541696.jpg
6回目
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_13290374.jpg
そして、10回目
ヒツジの毛刈りトレーニング_c0290504_13303033.jpg
今は刈り跡がガタガタになってしまっているところもありますが、
少しずつ整えていこうと思います(回数を重ねれば、スタッフの腕も上がるはず!)。
1頭1頭に合わせ、トレーニングを進めているので、
毛を見れば進み具合が分かっちゃいます。

現在は臨時休園中ですが、再開園したら、ぜひ羊たちの毛に
注目して見てみてください。


担当:さいとう

by omutazoo | 2020-05-03 15:27 | 取り組み
皆さんこんにちは!
ライオン班のばんです。
今日は普段は見ることができないライオンのおしっこトレーニングを紹介します。
ライオンのおしっこトレーニング_c0290504_16053884.jpg
回収したライオンのおしっこ。

「トイレが自由にできないなんてかわいそう…。」
と思われるかもしれませんが、ご安心を。
このトレーニングでは、すべてのおしっこをコントロールするわけではなく、
ある条件のときだけ、おしっこをしてもらうトレーニングなのです。
しかも強制ではありません。

大牟田市動物園では、体重測定や爪切りなどをする際、動物に自ら参加して
もらえるようにする訓練、「ハズバンダリートレーニング」に力を入れ、
動物の負担を極力少なくしながら健康管理や研究などに役立てています。

このハズバンダリートレーニングによるライオンの採血に、
日本で初めて成功したのも大牟田市動物園なんです!

健康診断のために月1回行っている採血後、雄ライオンの「あさひ」に
気になる検査結果が…。
実は、腎臓の機能が弱っているようなのです。
状態をさらに詳しく調べるためには、尿検査をする必要があります。
そこで始めたのがおしっこトレーニングだったのです。
どうやってトレーニングをしたかというと…

まずは、いつおしっこをするのか?を調べます。
監視カメラの映像から、朝方によくおしっこをしていることが分かりました。
トレーニングをするには朝がよさそうです。

次にライオンが好きなお肉を用意し、柵の外から
おしっこをするまでじっと待ちます。
ライオンのおしっこトレーニング_c0290504_16115183.jpg
おしっこの瞬間を捉えた貴重な写真!

ライオンがおしっこをしたら、すかさずお肉をプレゼント!

そう、このトレーニングは、
「朝、飼育員が見ているときに、おしっこをしたら、いいことが起きる。」
というルールをライオンに教えているのです。

これまでの約5か月間に、90回ほど練習をしてきました。

初めのころは、ライオンが部屋の外にいるときと部屋の中にいるときの
両方で練習していましたが、成功率は40%ぐらいでなかなか上がりません。
部屋の外にいるときよりも中にいるときの方がうまくいっていたので、
今度は部屋にいるときだけトレーニングすると、今度は成功率が
80%ほどに上がりました。
また、おしっこをするまでに3分ほど待たないといけなかったのが、
今では2分以内におしっこをしてくれるようになりました。

ですが、ここで問題が。
これまで、床にしたおしっこを吸い上げて回収していましたが、
これでは床に染みて量が少なく、ゴミも混じってしまいます。

そこで開発したのがこちら!

ライオンのおしっこトレーニング_c0290504_16050400.jpg
ライオン用おしっこ回収装置!

ゴミ箱にトタンを突っ込んだだけのシンプルな作りです。
トタンに掛けられたおしっこが、そのままゴミ箱に集められる優れものです。
これを柵の外に置き、この装置におしっこをした時だけ、
お肉をあげるようにしました。

しかし、困ったことにこの回収装置以外の場所におしっこをしてしまい、
終いにはおしっこをしなくなってしまいました。
そこで、今度は回収装置を置く位置を変えてみたところ、徐々に成功率が挙がり、
現在40%ほどの成功率になっています。

トレーニング以外にも、水分を多くとって、腎臓の負担を和らげるため、
馬肉と水をフードプロセッサーで混ぜた、特製の馬肉スープを作り、
あさひはこれを毎日3リットル飲んでいます。
その効果もあってなのか、現在の検査値はそれほど悪くないようです。
今後も血液検査や尿検査などを組み合わせながら、健康管理に努めていきます。


最後になりましたが、私、ばんは4月で退職することになりました。
今まで動物園に足を運んでくださったり、ブログを読んでくださった皆様に
心から感謝いたします。
これからもさらにグレードアップしていくライオン班をはじめ、
大牟田市動物園を引き続きよろしくお願いいたします。
今まで本当にありがとうございました!
ライオンのおしっこトレーニング_c0290504_16045005.jpg
ライオンのあさひと私。



ライオン班 ばん

by omutazoo | 2020-04-05 17:44 | 取り組み
少し前になりますが、ハクビシンとエミューの
ハズバンダリートレーニングによる無麻酔採血に成功しました。
YouTubeにも動画が上げていますが、今回のブログでは
採血成功までの道のりを詳しく書きたいと思います。  

ハクビシンの採血


エミューの採血


ハクビシンとエミューの定期的な体重測定は出来ていましたが
血液検査をすることで、病気の早期発見や栄養状態の把握ができるよう
採血トレーニングを始めました。

まずは、ハクビシンのハッチ(オス)の採血についてです。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13160076.jpg
ハクビシンのハッチ


トレーニング開始日の6月14日から、成功した日の7月29日まで
46日間、トレーニングを行いました。

最初は、柵に隣接している台の上に来てもらい、柵から尻尾を出し
尻尾からの採血をしようとしましたが、尻尾よりも後肢の方が
血管が見やすかったので、後肢から採血をすることになりました。

後肢から採血をするためには、飼育員と獣医師が
ハクビシンと同じ展示場内に入るため、
安全に行えるようにしなければなりません。

そのため最初は、塩ビ管の中に板を入れ、
板の上に乗ってもらうようにしてみました。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13160641.jpg
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13161253.jpg
しかし、これでは餌をあげにくいので、改良することにしました。

次に試したのがこちら!!
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13161700.jpg
トンネル状のネット内に入ってもらうことにしました。
これだと、ネットの間から餌をあげることができます。

しかし、ハッチがネットの中に入らず、ネットの上に
乗ってしまうことが多かったので、ネットの中に
入ってくれるよう、ネットの上に板を設置しました。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13162374.jpg
そして、頭が来る方にもネットをつけ、
より安全に実施できるようにしました。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13163573.jpg
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13163087.jpg
このトンネルネットの中にハッチに入ってもらい、
後肢から採血をしました。
トレーニングに協力してくれている間、
バナナジュース(バナナ25g:水100ml)を
飲んでもらうようにしました。
これまでに、右後肢からの採血に4回成功しています。
また、両後肢から採血出来るよう、台を移動し、
9月8日には、左後肢からの採血にも初めて成功しました。


次は、エミューの採血についてです。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13164115.jpg
エミューのジン(オス)とフク(メス)

ジンもフクも、トレーニングを8月15日に開始し、
ジンが8月29日に、フクが9月2日に成功しました。

エミューの採血には、寝室を分ける仕切柵を使用しました。
新しく設置した板と仕切柵の間に誘導し、
肢の関節付近の静脈から採血することにしました。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13164509.jpg
板と仕切柵の間には、すぐに入ってくれるようになりましたが
出る時に出にくそうにしており、また、出る時の反動で
板が動いてしまっていたので、板を改良することにしました。
2度の改良を重ね、最終的に完成したのがこちら!!
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13165001.jpg
だいぶ板の大きさが小さくなりましたが、強度は増しました。
また、エミューも離れたいときにすぐ離れられるので、
柵と板の間に入ることに警戒しなくなりました。
安全に行うため、飼育員も獣医師も柵越しで採血をしています。
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13165441.jpg
ハクビシンとエミューの無麻酔採血に成功しました!_c0290504_13165883.jpg
トレーニングに協力してくれている間は、固形飼料をあげています。
これまでに、ジンとフクともに3回ずつ採血に成功しています。
今後も、ハクビシンとエミューの定期的な採血を行い、
健康管理に役立てていきたいと思います。

担当:のだ&さいとう


by omutazoo | 2019-10-05 15:36 | 動物

インコのお引っ越し

こんにちは!
ライオン班のばんです。
新年度になり、お引っ越しされた方も多いのではないでしょうか?
今回のお話は、アオボウシインコ「ひょーん」のお引っ越しです。
人のように家財道具がいらないインコのお引っ越し。
簡単そうですが、いったいどんな工夫があるのでしょうか?
是非最後までお付き合いください!

現在、ひょーんはこちらの小さな部屋で暮らしています。
インコのお引っ越し_c0290504_15155631.jpg

ひょーんのお部屋。

より広くて快適で、しかも皆さんも観察がしやすい場所への引っ越しを計画しています。
その引っ越し先がこちら!
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モルモットとウサギの運動場。

ここなら、今のお部屋よりも広く、観察もしやすくなります。
しかも、今のお部屋から徒歩30秒。
しかーし!
動物の移動はそう簡単ではありません。
新しいお部屋がいくら快適そうに見えても、急に環境が変わると大きな負担になってしまうかもしれません。
そこで、新しいお部屋に馴れてもらうための練習を始めました。
まずは移動ためのキャリーケースに馴れてもらいます。
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すぐに馴れ、今では自分から入ってくれます。
入ってくれたら、大好物のアーモンドのかけらを渡します。

キャリーケースに馴れたら、今度は移動の練習。
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キャリーケースでの移動にもすぐに馴れました(中にひょーんが入っています)。

モルモットとウサギの運動場までいけるようになったら、今度はウサギたちに馴れてもらいます。
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気になるようですが、近づきはしません。

現在、この新しいお部屋で過ごす時間を徐々に長くしています。
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見渡したり囓ったり、探索に夢中なご様子。

新しいお部屋に馴れるにはもう少しかかりそうです。
もしモルモットとウサギの運動場でひょーんを見かけたら、優しく見守ってくださいね!
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ライオン班
ばん

by omutazoo | 2018-04-26 15:23 | 動物

とろとろ!!

今回は、おもしろいものを見つけましたので、そのお話です。

そのおもしろいものというのが・・・。

とろとろ!!_c0290504_17440719.jpg

とろみ剤です!

とろみ剤というのは、高齢の方などの

誤嚥(食べ物などが、誤って気管に入ってしまうこと)を

予防するためのものです。

どういうものなのかといいますと・・・。

このとろみ剤を

とろとろ!!_c0290504_17445363.jpg

水や飲み物に入れて混ぜると・・・

とろとろ!!_c0290504_17450321.jpg

とろとろに!!

混ぜている液体は、100%リンゴジュースです。

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リンゴを小さくカットしたあと、

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水を少々混ぜてミキサーにかけて、

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液体だけになるように、ネットでこしました。

主成分はトウモロコシでんぷん(デキストリン)でできています。

あまり多く摂取してしまうとお腹が緩くなってしまいますが、

少量だったら大丈夫!

ということで、フサオマキザルに試してみました!

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以前はトレーニングをするときなどにジュースを使っていましたが、

なかなか量の調節をするのが難しく、ドバっと出たりしていました。

しかし!

とろみをつけることによって、量の調整ができるようになりました!

さらに、壁につけたり、丸太の穴に流し込んだりと、

様々な与え方ができるようになりました!

今後は、他の動物たちにも使ってみたいと思います!



サル担当 おの

by omutazoo | 2017-07-30 17:58 | 大牟田市動物園

麻酔とトレーニング

ライオン舎の前に行くとこんな看板が…。
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現在、ライオンの「あさひくん」(4歳)は体調不良のため展示を控えています。

数日前から急に食欲が低下し、吐くこともありました。
飼育員と獣医で話し合い、麻酔をかけて検査することにしました。
採血をしたり、レントゲンを撮ったり、エコーを当てたり、注射を打ったりしました。
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その結果、異常所見は特に見当たりませんでしたが、食欲不振や嘔吐などの症状から、毛の塊がお腹に溜まってしまう、毛球症という病気を疑って治療を行っています。


さて、熱心な大牟田市動物園ファンの方はちょっと気になったのではないでしょうか?
ここのライオンはトレーニングで採血や体重測定をして健康管理を行っていたはずでは?やっても無駄だった?もしやサボっていた!??

もちろん、採血や体重測定は続けていました(サボってないですよ)。
何を隠そうこの「あさひくん」は、ハズバンダリートレーニング※によって、麻酔などを使わずに採血に協力してくれるようになった日本で最初のライオンなのです!
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食欲があまりないと、いつもは大好きなお肉もいらなくなるので、トレーニングにほとんど協力してくれなくなります。
そのため今回は麻酔をかけた後に採血を行いました。
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では、採血や体重測定をしても無駄だったかというと、無駄ではないんです!
ライオンのような野生動物は、人間のように健康な血液のデータがあまりなく、また一頭一頭血液にも差があります。
「あさひくん」は健康なときに採血した血液のデータがあります。
緊急時には健康なときの血液と比べることで検査が正確にできます。

役に立つのは採血だけではありません。
体重測定も役立ちます。
麻酔薬の量は体重を基に決めるため、体重は非常に重要です。
麻酔薬が少ないと処置の途中で覚めてしまうかもしれず、危なくて近付くこともできません。
反対に多すぎると、麻酔が効きすぎて最悪の場合死んでしまう可能性もあります。
「あさひくん」は食欲がなくなりだしたとき、採血には協力してくれませんでしたが、体重測定には協力してくれました。
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処置をする2日前に体重を測れたので、麻酔薬の量を正確に決めることが出来、安全に麻酔をかけることが出来ました。


ハズバンダリートレーニングが無駄ではなかったことがご理解いただけたでしょうか?
ハズバンダリートレーニングで出来ることは限られており、ハズバンダリートレーニングで採血などが出来ても全ての病気を見つけることはできません。
麻酔や網などで捕まえたりすることは、これから先も非常に大切な技術です。
最も大切なことはハズバンダリートレーニングとその他の技術を上手に組み合わせていくことです。


「あさひくん」は、翌日から薬が効いたのか、食欲が徐々に戻り、目つきもしっかりとしてきました。
また元気な「あさひくん」に戻れるように、飼育員も獣医ももっともっと腕を磨いていきます。
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ライオン班:ばん

※ハズバンダリートレーニング:動物の心身の健康管理に必要な行動を動物たちに協力してもらいながら行うトレーニング。一部の関係者はハズトレと略すことがある。

by omutazoo | 2016-09-20 18:17 | 動物

インコのお散歩?

最近、コンゴウインコのオス、「あん」のお散歩をしています。
いったいどこへ行くのでしょう?
お散歩の様子を覗いてみましょう!

まずは枝に乗ってお部屋を出ます。
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次に移動用のカゴに入ってもらいます。
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自分からカゴの中へ・・・

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カゴに入ると、大好物(ピーナッツやヒマワリの種)がもらえることを知っているからなんですね!


お散歩に出発!
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途中で休憩して、おやつをもらいます。
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ヤギたちも興味津々?

揺れるカゴもへっちゃら!
どんどん歩いていきます。
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着いたのはここ!
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園内の動物病院。

病院の中に入って・・・
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怖―い注射かと思ったら・・・
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やさしい獣医さんにおやつをもらいます!

おやつをもらったら、お家に帰ります。
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このお散歩は病院に行くためのお散歩だったんです。


「あん」は元気ですが、病気やケガをしたときに、いつでも病院に行けるようにしています。
また、獣医さんもおやつをくれるいい人になってもらっています。
こうすることで、病気やケガで弱ったときに、余計なストレスが掛からなないようにしています。
全ての動物を同じようにすることは難しいですが、出来るところから少しずつやっていきたいと思います。


お散歩、おつかれさま!
また行こうね!「あん」!
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ライオン担当:ばん

by omutazoo | 2016-07-26 14:58 | 動物

大牟田市動物園のスタッフが、日々のさまざまなことをお伝えします!


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